Thursday, July 10, 2014

New England Biolabs


きまぐれメーカー案内 その1
New England Biolabs (NEB)

”N.E.B.! N.E.B.!”

分子生物学の実験には様々な試薬が必要になります。DNAを切ったり貼ったりするための制限酵素やライゲーション酵素、またはPCR反応を行うためのポリメラーゼなどなど、数え上げたらきりがないくらい色々な試薬を使います。皆さんの研究室の冷凍庫にもこれらの試薬がたくさんあると思います。

今回の記事では個人的に気になった試薬メーカーを気まぐれに紹介したいと思います。

Wednesday, June 11, 2014

コンピテントセルの作成




これまでにDNAの切り出しやT-ベクターへのライゲーション、プラスミドを取り込んだ大腸菌から直接PCRを行いインサートの長さをチェックする方法、などを説明してきました。

今回はプラスミドを取り込ませるための大腸菌、いわゆるコンピテントセル (competent cell)の作り方を紹介したいと思います。

Thursday, May 29, 2014

ゲルを固定する


今日は分子生物学分野、最大の問題と言われるあの問題について考えます。


そう、「ゲル浮き問題」です。

皆さんもこれまでの電気泳動で一度ならずゲルが浮いて泳動を失敗したことがあるのではないでしょうか。浮いたのをすぐに発見できればいいのですが他の実験をしていると戻ってきた時にはゲルが横向きになったまま泳動されて泳動方向が曲がったり、ひどい時はDNAがゲルの脇から流出してしまったりということも起こります。

目的のバンドの有る無しを確認する程度なら少々泳動像が曲がっていても問題ありませんが、きちんとDNAのサイズを測りたいときには泳動をやり直さないといけません。論文に使うためにきれいな泳動像が欲しい場合にもやり直しです。

残りのDNAサンプルが無いともう一度DNAの抽出を行ったりPCRなどの実験を行ったりしないといけないため大幅な時間の無駄になってしまいます。単純な失敗のためこれをやるとかなり脱力してしまいます。どうにかゲル浮き問題を回避する方法はないものでしょうか。

まずゲルが浮いてしまう原因を考えてみましょう。

Friday, April 25, 2014

SONY セルソーター アップグレード完了のお知らせ

以前お知らせしていたように2月21日からSONYセルソーターSH800がアップグレードのために一時ソニーの工場に引き取られていました。3月半ばにアップグレードを完了して戻ってきていたのですが、装置の調整や軽微な修理等で正式なアナウンスが遅れていましたが本日からまた通常通りお使いいただけます。

今回のアップグレードの内容は96穴プレートまでのマルチウェルプレートに対応したソーティング機構の追加です。これまでのコレクションチューブへのソーティングに加え、マルチウェルプレート内のウェルへ細胞を取得することが可能になりました。

96プレートをセットしたところ。このあと奥に移動し細胞がウェルに入る。

対応マルチプレートは6,12,24,48,96ウェルタイプのプレートです。 プレートを冷却しながらのソーティングも行えます。

培養液を満たしたマルチウェルプレートの各ウェルに 1細胞ずつ細胞を分取することもできるので細胞のクローニング用途にもご利用いただけます。分取した細胞はインキュベータへ持っていてそのまま培養できます(ゲノム研究分野では装置近くに細胞培養用のインキュベーターも設置していますので短期間の培養も行っていただけます)。

また専用台を使うことでPCRチューブにもソートできます。予め反応液を入れておけばそのままサーマルサイクラーに移してPCR反応を行うということも可能です。

PCRチューブにもソートできる。写真はPCRチューブを立てる専用台。
なぜかエッペンドルフ製。青いのは保冷剤。

これまでは2方向ソーティングに使うコレクションチューブを入れる台が装置内にセットしにくいという問題がありましたがこの不具合も解消されていますので、台がずれていたたために細胞がチューブ壁面にぶつかってしまうということもなくなると思います。

ちなみにマルチウェルプレートへのソーティング機構がついたことで本装置はSONY第2世代セルソーターとなり名前もSH800からSH800Zとなりました。なんかどこかで聞いたことがあるようなネーミングですね。

ゲノム研究分野ではなるべく早い時期に本装置の操作説明会を開く予定にしています。
後日お知らせしますのでぜひご参加ください。

Tuesday, April 15, 2014

PCR用酵素 その2



前回(PCR用酵素 その1)からの続きです。

PCR用酵素を4つのグループに分けて紹介しています。
後半の2グループです。

Monday, March 31, 2014

PCR用酵素 その1


皆さんはPCRを行うときにはどの酵素を使っていますか?
今日の記事はPCR用ポリメラーゼについてです。

PCR用ポリメラーゼは主に2つの種類に分かれます

1つ目はTaqポリメラーゼです。
TaqポリメラーゼはPCR用酵素の主力で最も広く使われています。
好熱細菌のThermus aquaticusから単離されたので頭文字部分をとってこの名前があります。
PCR法の開発初期に初めて採用された耐熱性ポリメラーゼもこのTaqポリメラーゼです。

Monday, March 17, 2014

Nichiryo ニチペット

なんだこれは。意外にいい。いやかなりいい。
盲点の日本製ピペッター ニチリョーニチペット


4回目のピペッター批評はその社名からパンを作っている会社かと思っていたら実は実験機器メーカーだったというニチリョーから販売されているピペッター、ニチペットが主役です。

(これまでのピペッター批評はこちら→

タイトルで今知ったみたいな書き方をしてしまいましたがニチペットを初めて見たのは15年くらい前です。

当時はギルソンのピペットマンだけが本物のピペッターと思っていたピペッター初心者だったので他の研究室にお邪魔してニチペットを借りて実験していた時にはほんとにちゃんと吸えているのかと疑っていました。

それ以後いろいろな研究室に行った際に時々ニチペットがあるのを見て、意外に持ってる人多いなーと思っていました。なぜか外国の研究室に行った時にもあって誰が買ったのだろうと思いつつも共通ピペッターだったので実験に使っていました。

しばらく使ってわかってきたのですが、本ピペッターは実によく考えて作られています。