前回の投稿でゼブラフィッシュを研究に使っていることを書きました。
研究では 卵(受精卵)を採取して使います。ゼブラフィッシュの胚は発生が早く2日後には体の構造がある程度出来上がって薄い殻からでてきます。しかししばらくはあまり泳がずじっと容器の底に横たわっています。
4日目くらいから泳ぐようになりエサも食べ始めます。体の構造もよりしっかりしていきます。おなかには大きな卵黄を抱えていてその栄養も使って大きくなりますが、卵黄は10日程度でなくなってしまうので、それまでにしっかり食べておかないといけません。
仔魚のエサやりにはとても気を使います。うまくエサをとらせることができないと卵黄がなくなる10日目以降にバタバタと死んでしまうためそれまでにエサを食べることを覚えてもらわなければいけません。
エサと同時にこの時期に気を付けなければならないことがあります。
それは虫です。虫といっても原生動物と呼ばれる目に見えない小さな生き物です。それらの虫が魚のエサや死骸を食料として増えることがあります。害のない種類ならいいのですが、中には弱った仔魚を食べてしまう厄介な奴もいます。それがこいつです。
原生動物に効くメチレンブルーもあまりこいつには効きません。増えさせないことが一番なので死んでしまった仔魚はなるべく早く取り除いてこいつの栄養源にさせないことが大切です。
おそらく自然界では死んだ生物の分解屋として重要な役割を担っているのではないかと思いますが、ゼブラフィッシュを使った研究には大敵です。
これはたまたま卵についていたツリガネムシ。
このほかにも飼育水にはアメーバや線虫などいろいろな生き物がいます。飼育室は屋内にあり水道水以外の水は持ち込んでいないのですが、いったいどこから来たのやら。
不思議です。
ではまた。
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