見えてないけど |
いまさらですが、アガロースゲル電気泳動、よくやりますよね。
今までに何枚のゲルを泳動してきたことか。今までに食べたパンの枚数くらい覚えていません。
しかしながら記憶に残る泳動もあります。そう、放置してDNAが流れ切った泳動です。ゲルのウェルに入ったDNAがゲルを縦断し反対側の端から出ていっただけの何も残らない泳動です。
アディオス ムチャチョス。何も残らないのに記憶に残るとは皮肉なものですね。
そして定期的にこの悲劇は訪れます。実験用のタイマーを持ち歩いたり、携帯のタイマーをセットしてみたり、いろいろ試みるものの、ついタイマーを止めた後に軽い用事を済ませようと思って別のことを始めてしまい、そのまま忘れてしまいます。
慌てて実験室に戻るも色素は既にゲルを抜けており、ダメもとで染色してみるもイルミネーターで見えるのは高分子のラダーのみ。増やしたはずのPCR産物があるはずのレーンは初めから何もなかったかのようです。
脳裏にはこれまでにこの実験に費やした場面がつぎつぎとよみがえります。そしてやり直しです。めんどくさい。精製したDNAを切り出す目的で全量泳動していた時など、いったいどこからやり直しなんだと愕然とします。とりあえず奇数を数えて落ち着きましょう。
と、あたかも悩んでいるように書いていますが、実は僕は既にそんな悩みから解放されています。こいつに出会ってから。
4時間まで設定できる。ダイアルを回すだけの簡単操作。 |
通電タイマーです。タイマーのケーブルをコンセントに差し込み、電気泳動槽の電源をタイマーに差し込みます。正面の透明プラスチック部分が回るようになっていて、好きな時間に設定して使います。
適当にひっかけて使います。 |
これで刺し間違いを予防。 |
電源を差し込む際に間違えて"時間がたつと「入」"の方に差し込んでいて、30分経って戻って来たら泳動が終わるどころかまだ始まってもいないということが何度かありました。
うっかりしすぎだろうと自分でも思うのですが、性格を直すよりテープを貼ったほうが早いので考える間もなくそうしました。
同様のタイマーはほかにもありますが、これが一番使い勝手がよさそうです。注意点はほぼ同じ外見ながら12時間計のものもあり間違って買ってしまうと30分くらいの設定がしにくそうです。
また、タイマーから延びる電源ケーブルがなく、コンセントに直接タイマー本体をさせるタイプのものもあります。研究室のコンセントの位置関係なども考えて適したものを使いましょう。
便利グッズ紹介でした。
ご質問はゲノム研究分野まで。
内線: 3171
e-mail: mgrc@gifu-u.ac.jp
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