Friday, December 6, 2019

フェルミ推定とコピー数2

一応前回のつづきです。

簡単な手掛かりや近似をもとに計測が困難な量を推定することフェルミ推定と呼ぶそうです。
実験でもフェルミ推定を使ってみようというのが前回と今回の投稿の趣旨です。

Friday, November 22, 2019

フェルミ推定とコピー数

タイトルとは全然関係ない話から始めます。

チャック付きの服は皆さんもお持ちだと思います。チャックを開いて見てもらうと片側のチャックのレール(?)に沿って少し布がはみ出ている場合があります。説明がわかりにくいので下の写真をみてください。


僕は自転車で通勤しているのですが、先日寒かったので写真のウインドブレーカーを着て出勤しました。夜の帰宅時にまたそのウインドブレーカーを着た時に少し急いでいたせいか、チャックに前述のはみ出た布が噛んでしまいました。

外すために上下に動かしたり引っ張ったりしたのですが、かなり硬く噛んでしまい全然外れずに結局チャックをほぼ開けたまま着る羽目になりました。

Wednesday, October 16, 2019

TOYOBO

気まぐれメーカー案内 その3
TOYOBO



東洋紡っていったい何の会社なんでしょうね。

昔は東洋紡績と言っていたことを考えるとうっすらとイメージは沸きますが、そもそも「紡績」のちゃんとした意味もよくわからないのでぼんやり感が増します。なんか糸的なものを作っていたんだろうなというくらいです。ここはあえて紡績の意味を調べずに先に進みます。

僕らと東洋紡(というかTOYOBO)の関係はほぼ100%試薬でしょう。皆さんはどの試薬を使っているでしょうか。

Wednesday, September 25, 2019

New England Biolabs パート2

きまぐれメーカー案内
New England Biolabs (NEB) パート2

アメリカサイトのロゴ。黒い。
以前の続きです。

NEBはアメリカのマサチューセッツ州にある試薬メーカーです。ライフサイエンス系の多くのメーカーが買収と統合を繰り返す中、小さな会社ながら独立した道を歩んでいます。

NEBの試薬は他社同等品よりも安いものが多いので、僕はよく使っています。
以前の投稿で制限酵素とDNAポリメラーゼを紹介するつもりが、制限酵素を紹介したところで終わっていました。今回は引き続き同社のポリメラーゼとその他の情報について紹介します。

Wednesday, August 14, 2019

PCR酵素 Update 2019


現在の支配下登録および育成登録選手

かなり以前に僕がPCR実験で使っている酵素について用途別に紹介しましたが、それからいくつかラインナップが変わったのであらためて紹介します。今回も用途別です。

Wednesday, July 17, 2019

電気泳動用タイマー

見えてないけど

いまさらですが、アガロースゲル電気泳動、よくやりますよね。

今までに何枚のゲルを泳動してきたことか。今までに食べたパンの枚数くらい覚えていません。

Wednesday, June 26, 2019

これはペンですか?

Is this a pen? Is this a pen, which can not be easily removed by ethanol?

「ZEBRA マッキー極細」 チューブの蓋以外の用途には悪くはない。

チューブの蓋に書いたラベルが、エタノールで拭いたら綺麗サッパリ消えて中身がわからなくなった。 という方どれくらいいるでしょうか。少なくともここには一人います。

Wednesday, June 5, 2019

プラスミドを使ったコンピテントセルのトランスフォーメーション


以前の投稿でコンピテントセル(ケミカルコンピテントセル)の作成方法を紹介しました。今回は実際にコンピテントセルにプラスミドを導入する方法(トランスフォーメーション)を紹介します。


Wednesday, May 15, 2019

PCRプレート用のヘラ

あんまりゴリゴリ押すんじゃないよ。

プレートPCR愛好者の皆様。朗報です。

Friday, April 19, 2019

PCRを使った変異/キメラコンストラクトの作成(後編)

前回の続きです。

1st PCRでは目的の遺伝子を2つのフラグメントに分けて5サイクルだけの増幅を行い、増えてきたPCR産物を電気泳動で分離して精製しました。続いて1st PCR産物をつなぐための反応を行います。この方法には2通りあります。

まずは簡単なほうから説明します。

Thursday, April 18, 2019

PCRを使った変異/キメラコンストラクトの作成(前編)


 遺伝子の機能を解析するために特定の塩基を変更したり取り除いたりしてアミノ酸置換やフレームシフトを誘導してその影響を調べたいことがあります。


あるいは対象とする遺伝子とGFPの遺伝子をつなげて融合タンパクを作って細胞内局在を見たいといったこともよくあります。

今回はPCRで遺伝子変異の誘導や融合遺伝子の作成を行う手順を紹介します。
材料となる遺伝子のcDNAは得られているものとします。

Tuesday, March 26, 2019

B-vector


こんにちは。みなさんはblunt-end cloningどうしてます?

Proof-reading (校正) 活性のあるポリメラーゼを使ったPCR産物はTaqポリメラーゼと違って末端にA突出がなく平滑末端になっています。そのためベクターとのライゲーションはTAクローニングではなくblunt-endクローニングになります。これがむずかしい。

自作でblunt-end用のベクターをつくっている人もいると思いますが、どうでしょう。
入らざること山の如しですよね。

僕も自作でblunt-end用ベクター(僕は勝手にB-ベクターと呼んでいます)をつくってトライするのですがきちんと入ったことがほぼありません。

ちなみに定法に従い次のように作っていました。

(以下はあまりworkしないB-vectorの作り方です。参考になりません。)
 ベクターを平滑末端を生じる制限酵素(EcoRVやSmaIなど)でカット。
 ゲル電気泳動後、ゲル片からのDNA精製を行い切れたベクターのみを回収。
 回収産物をアルカリフォスファターゼ (SAPやCIAP) で処理し、末端のリン酸基を除去(ベクター末端同士のセ ルフライゲーションを防ぐため)。
 精製後小分けして冷凍保存。

白コロニーは出るが目的のDNAは入っていなかった。なぜかベクターが削れてつながっているもの多し。

何度きちんと作ってもつながらないのでいつもPCR産物側をさらに処理してTAクローニングに逃げていました。 また、高いのですがInvitrogen (Thermo FisherScientific) のTOPO cloning kitも使ったことがあります。

Blunt-end用のTOPO kitは目をつぶってやっても入るんじゃないかというくらいバシバシ入ってくれるのですが、いかんせん高い(1回のクローニングで3500円くらいかかる)。もはやそんな豪遊はできないので何とかできないかとずっと思いつつ毎回苦労していました。

そして先日久しぶりにblunt-endクローニングをやってみたのですが、またもや入らないので今度こそはと解決策をいろいろ考えた結果、結論が出ました。そしてそれなりにうまくつながる方法が分かったので紹介します。