Tuesday, April 20, 2021

メダカあれこれ。

僕は魚(ゼブラフィッシュ)を使って研究をしています。ゼブラフィッシュはインド原産の熱帯魚で、ペットショップなどでも売られています。卵をたくさん産んでくれるので発生過程(卵から体ができるまで)を顕微鏡下でずっと観察できます。そのため特に発生生物学の研究に多用されます。

以前はメダカを使っていたこともありました。メダカはもともと褐色の体をしています(上の写真の右側の個体の色)。また赤い(というかオレンジ)色のヒメダカ(左上の個体)も良く知られていると思います。しかし最近はいろいろな色や形をもつメダカが愛好家の手によって作出されています。

先日立ち寄ったお店で変わったメダカを見たので紹介します。


漆黒メダカ

これは全身が真っ黒なメダカ。メラノサイトが過剰なのでしょうか。他の色素細胞がないせいでメラノサイトの分布範囲が広がったのかもしれません。「サタン」という名前がついていました。

ヒレが長い。

これは少しわかりにくいですが、ヒレが普通のメダカより長く伸びているようです。また体の色も淡くとても上品な色をしています。

頭だけが赤い。

このメダカは頭の部分だけが赤い(実際には朱色に近い)色をしています。全身の色が通常と違うメダカはこれまでいろいろ見てきましたが部分的にはっきりと色が違うものは初めて見ました。びっくりです。赤い部分の広さが少しずつ違うので個体差があるのでしょうか。とても綺麗です。



最初にも書きましたが、メダカは研究にも使われていて全DNA配列も明らかになっています。研究者としてはこれらのいろいろなメダカがどのような遺伝子の働きでこうなったのかが気になるところです。

メダカあれこれでした。

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