人によって自然と持ちやすかったり疲れにくかったりする持ち方をしていると思います。
今日はピペッターの持ち方に関する考察をしたいと思います。
(そんなことに考察がいるか? と思われるかもしれませんが、お付き合いください。)
普通の握り方。 |
おそらくこれが最も普通の持ち方でしょう。ピペッターを手のひらに載せてそのまま握るとこうなります。
ほとんどのピペッターはこの持ち方をしたときに一番手にしっくりくるように設計してあると思います。
人差し指の上にせり出している本体の出っ張りがピストンを押したときにピペッター本体が押されて手からずり落ちないようにストッパーの役割を果たします。 ピペッターによってはここが傘の柄のようにカーブしていて、使わないときにピペッターをピペットハンガーなどに架けられるようになっています。
イジェクトボタンがやや押しづらい |
さて、これが一番普通の持ち方といいましたが、僕はこの持ち方をしていません。
僕はほとんどの場合ピペッターをこんな感じで人差し指を上側にずらして持っています。人差し指にはほとんど力を入れていません。
人差し指をずらす。 |
このように持つメリットはいくつかあります。
ピストンをゆっくり押したり、戻したりしたいときに人差し指の腹の近くでピストンの頭を支えることができ、親指1本でピストンを押す時よりも微妙な操作が可能になります。
また、手首を内側(小指側)に曲げた時に人差し指のすじがあまり伸びないので無理が少ないです。片手でピストンを回して容量調整をする時にも人差し指がフリーなので簡単に行えます。
皆さんも時々はこの持ち方になっていることもあるかもしれません。
他の持ち方も考えてみましょう。例えば下の写真ようにピペットを90度近く回転させてピペットの後ろ側(背中側?)が自分のほうに向くように持つ方法も可能だと思います。これだと人差し指にかかる出っ張りが指の根元のほうにかかるのでピストンを押したときに指先ではなく根元に負担がかかるため少し楽になります。
90度回して持つ。 |
さらにこの持ち方の場合チップイジェクトボタンを親指で押しやすくなります。普通の持ち方の場合親指のかなり根元のほうでイジェクトボタンを押すか、冒頭2枚目の写真のように手の中でピペッターをずらしてボタンを押しやすい位置に持ってきてから親指の先で押す必要があります。いずれにせよやや親指が無理な動きになります。しかし90度回して持つ持ち方だとすんなりとイジェクトボタンが押せます。ただし手の中での収まりは悪くなります。
イジェクトボタンが押しやすい、イジェクト特化型。 |
あまりこれら以外の持ち方をする人はいないと思いますが、僕はこれまでに二人ほど意外な持ち方をしている人を見たことがあります。二人のうちの一人はテレビでみたのでわざとふざけて持っていた可能性もあるのですが、もう一人は2年くらい一緒に実験をしていた実験補佐の人でした。
それはいずれもこんな持ち方です。
人差し指でピストンを操作。 |
頻繁にピペッターを使う実験をしていたのにもかかわらず僕が知る限りずっとこの持ち方で通していました。周りの他の人達はもちろん普通の持ち方で持っていたため普通の持ち方の存在も知っていたと思うのですが、彼女にとってはこの持ち方が一番持ち易かったのでしょう。なかなか衝撃的でした。
人差し指に自信がある人向け。人差し指酷使型。 |
しかしながら、この一風変わった持ち方は実際に行ってみると手首への負担は先に紹介したいずれの持ち方に比べても少ない感じがします。手首をあまり曲げなくてもいいからかもしれません。しかしながら人差し指への負担が増大する気がします。
この記事を書きながら人差し指でしばらく繰り返しピストンを押してみたのですが、予想していたほどには人差し指が疲れません。もしかしたらこの持ち方、案外よいのかも??
先入観にとらわれず色んな持ち方を試してみるとまだまだ良い持ち方があるかもしれませんね。
まさかの注射器型。 |
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